国民年金とは?2026年の保険料・免除・税金を解説するNext Step Logの記事アイキャッチ

執筆:Next Step Log / 情報確認日:2026年10月11日(10月27日に2026年度の保険料と満額を日本年金機構で再確認)
制度の基準:2026年度(令和8年度)。税金の例は2026年1月〜12月の支払いを想定。

2026年度の国民年金・社会保険料控除

「国民年金は毎月いくら払うの?」「会社員になっても自分で払う?」「払えないときはどうすればいい?」——国民年金には、保険料の金額だけでなく、職業による負担の違いや、免除・税金の仕組みがあります。

この記事は、日本年金機構と国税庁の公表情報をもとに、自分が支払う必要があるかを判断し、必要な手続きを選べることを目的にまとめました。金額や制度には適用時期があるため、記事末尾に一次情報へのリンクを掲載しています。

先に結論:国民年金の重要ポイント
  • 日本国内に住む20歳以上60歳未満の人は、原則として国民年金の対象です。会社員や公務員も「国民年金に入っていない」わけではありません。
  • 2026年度の第1号被保険者の保険料は月17,920円です。4月〜翌3月の12か月分を毎月納めると215,040円になります。
  • 厚生年金に加入する会社員・公務員は、国民年金の定額保険料を別に納める必要はありません。
  • 支払いが難しい場合は、放置せず免除・納付猶予・学生納付特例の対象になるか確認しましょう。
  • 自分で納めた国民年金保険料は、原則として支払った年の社会保険料控除の対象です。控除は「納めた額がそのまま還付される」という意味ではありません。

国民年金とは?厚生年金との違い

国民年金は、日本の公的年金の基礎となる制度です。老後に受け取る老齢基礎年金だけでなく、一定の条件で障害が残ったときの障害基礎年金、家族が亡くなったときの遺族基礎年金にも関係します。

会社員や公務員が加入する厚生年金は、その基礎の上に重なる制度です。つまり、「国民年金か厚生年金か」の二者択一ではありません。

3つの加入区分と保険料の違い
区分 主な対象者 国民年金保険料の納め方
第1号被保険者 自営業者、学生、無職の人など 原則、自分で定額保険料を納付
第2号被保険者 厚生年金に加入している会社員・公務員など 厚生年金保険料を給与などから負担。国民年金分を別払いしない
第3号被保険者 第2号被保険者に扶養され、所定の条件を満たす配偶者 国民年金の定額保険料の本人負担なし

※第3号に該当するかは、配偶者の加入状況や扶養などの条件によって異なります。「扶養に入っているから誰でも第3号」ではありません。

会社員がまず確認したいこと:給与明細に「厚生年金保険料」があるなら、通常は国民年金の定額保険料を重ねて納付する必要はありません。ただし、入社前や退職後の第1号期間などに未納があれば、その期間は別に確認します。

出典:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」

2026年度の国民年金保険料はいくら?

2026年4月〜2027年3月の保険料は月17,920円です。自分で納付する第1号被保険者を想定して計算すると、次のようになります。

2026年度の毎月納付額の比較
納付する月数 毎月払いの合計(2026年度の月額で計算)
1か月 17,920円
3か月 53,760円
6か月 107,520円
12か月 215,040円

ここで、間違えやすい点があります。「2026年度(2026年4月〜2027年3月)の12か月分」と「2026年1月〜12月の12か月分」は同じではありません。

2026年1〜3月の月額は17,510円、4〜12月の月額は17,920円です。そのため、2026年1〜12月の各月分をすべて2026年中に納めたと仮定すると、

17,510円 × 3か月 + 17,920円 × 9か月 = 213,810円

になります。これは当サイト独自の期間別計算例です。実際の年内支払額は、未納分の後払い・追納・前納・納付時期などにより変わります。なお、通常の納付期限は対象月の翌月末であり、12月分を翌年1月に払うケースもあります。年末調整では単純に「月額×12」で決めず、実際にその年に支払った額を確認してください。

出典:日本年金機構「国民年金保険料」、「国民年金保険料の変遷」

まとめ払いで安くなる?

国民年金には前納による割引があります。日本年金機構の2026年度公表額では、4月開始の1年前納を口座振替で利用した場合の納付額は210,530円、毎月納付との差は4,510円です。

ただし、前納には申し込みや振替時期などの条件があります。今から申し込んでこの金額をそのまま適用できるとは限りません。最新の手続きは日本年金機構の前納案内で確認しましょう。

将来いくら受け取れる?

国民年金の老齢基礎年金は、受給資格期間が原則10年以上あれば、原則65歳から受け取れます。ただし、10年は受給資格の条件であり、満額を受け取れる条件ではありません。

20歳から60歳までの40年間(480か月)をすべて納付した場合の2026年度の満額は年847,300円(月額約70,608円)です(昭和31年4月2日以後生まれの場合)。生年月日や納付・免除の記録によって受取額は変わります。また、これは2026年度の額であり、将来の受取額を保証するものではありません。

正確な見込み額はねんきんネットで自身の記録を確認するのが確実です。

出典:日本年金機構「老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額」

国民年金を払えないときは?「未納」と「免除」は違う

経済的に厳しいとき、最も避けたいのは手続きをしないまま未納にすることです。免除や猶予は審査・申請が必要ですが、承認されれば未納と異なる扱いになります。

納付・免除・猶予・未納が将来に与える影響
状態 受給資格期間 将来の老齢基礎年金額への反映
全額納付 算入される 反映される
全額免除(承認済み) 算入される 一定割合が反映される
納付猶予(承認済み) 算入される 追納しなければ反映されない
学生納付特例(承認済み) 算入される 追納しなければ反映されない
未納(申請・承認なし) 原則、算入されない 反映されない

全額免除・納付猶予は主に所得や失業などの条件で審査されます。納付猶予は原則20歳以上50歳未満が対象です。学生の場合は、所得要件などを満たせば学生納付特例を申請できます。承認された免除・猶予などの期間は、原則10年以内の追納で将来の年金額を増やせる場合があります(時期によって加算額が生じます)。

未納のままでは、障害基礎年金や遺族基礎年金の受給要件に影響する場合もあります。「将来の老後資金」だけの話ではありません。

行動の目安:支払えない月がある→まず市区町村または年金事務所に相談→自分が使える制度を確認→承認・支払状況をねんきんネットで確認、という順番がおすすめです。

出典:日本年金機構「免除制度・納付猶予制度」、「学生納付特例制度」、「追納制度」

国民年金は税金?年末調整で戻るお金はある?

国民年金保険料は税金ではなく社会保険料です。ただし、納付した国民年金保険料は所得税・住民税の計算における社会保険料控除の対象になります。

国税庁によると、自分自身、または生計を一にする配偶者・その他の親族が負担するべき社会保険料を自分が支払った場合、実際に支払った金額の全額を所得控除できます。親が子の保険料を支払った場合は、原則として「誰が実際に払ったか」「支払った時点で生計を一にしていたか」が重要です。

「全額控除」と「全額還付」は違います。例えば上記の仮定どおり2026年中に213,810円を支払い、その全額を控除できるとすると、課税所得が213,810円減るという意味です。減った税額が213,810円になるわけではありません。

参考として、この控除額すべてが所得税率10%の部分に当てはまると仮定した単純計算では、所得税の減少額は約21,381円です。これは復興特別所得税、住民税、他の控除・税率区分の影響を含まない説明用の例であり、すべての人の還付額ではありません。そもそも支払う所得税がなければ、所得税の減税効果が生じないこともあります。

2026年の控除証明書はいつ届く?

日本年金機構の2026年10月9日更新情報では、2026年1〜9月に納付した方の紙の控除証明書は2026年10月23日から11月上旬にかけて順次送付予定です。電子データは10月16日から順次送付予定とされています。対象や納付時期により、翌年に送られる方もいます。

会社員でも、就職前に自分で納付した国民年金保険料がある場合は、給与天引きの厚生年金保険料とは別に、控除の申告対象となることがあります。控除証明書と勤務先の年末調整案内を確認してください。

出典:国税庁「No.1130 社会保険料控除」、「社会保険料控除Q&A」、日本年金機構「令和8年分控除証明書の発行について」

よくある質問

Q. 厚生年金に入ったら、国民年金を二重払いする?

通常はしません。会社員は厚生年金の加入を通じて国民年金の第2号被保険者になります。入社前に第1号被保険者だった期間の請求が届いている場合は、請求の対象月を確認しましょう。

Q. 学生時代の国民年金を払っていなかったら?

まずは学生納付特例が承認されていたかを確認してください。承認期間であれば、未納とは異なり受給資格期間に算入されますが、追納しない限り原則として老齢基礎年金額には反映されません。

Q. 会社を辞めたら、自動的に国民年金へ切り替わる?

厚生年金を外れ、別の厚生年金に加入せず、第3号にも該当しない20歳以上60歳未満の人は、第1号被保険者への切り替え手続きが必要になる場合があります。退職日や次の勤務先への入社日に応じて確認してください。

Q. 2026年に払った保険料は、全部2026年の税金から引ける?

実際に2026年中に納付し、社会保険料控除の要件を満たす額が対象です。過年度分の追納や前納にも取扱いがあります。前納には各年分に配分する方法を選べるケースもあるため、控除証明書と国税庁の案内を確認しましょう。

最後に|今日確認したい3つのこと

  1. 自分の区分を把握する。会社員・学生・自営業・退職直後などで納付方法が違います。
  2. 納付と免除の記録を確認する。未納があるなら放置せず、利用できる制度を確かめます。
  3. 年末調整の控除を確認する。国民年金を自分や家族のために払った年は、控除証明書と支払者をチェックします。

金額だけで判断せず、自分の加入区分・支払いの記録・使える制度の順に確認することが、国民年金で損や手続き漏れを防ぐ第一歩です。

編集方針・免責事項:この記事は日本年金機構・国税庁の公開情報を2026年10月11日に確認して作成した一般向け解説です。独自計算例は記載した条件で算出した概算であり、個別の受給資格や税額を保証するものではありません。最終的な手続き・判断は、日本年金機構、年金事務所、市区町村、勤務先、税務署等の最新案内をご確認ください。制度改正や年度更新にあわせて再確認が必要です。

主な一次情報:日本年金機構・公的年金制度 / 国民年金保険料 / 免除・納付猶予 / 年金額 / 国税庁・社会保険料控除 / 2026年控除証明書

Next Step Log運営者。会社員として働きながら、20〜30代の社会人に向けて、給料、税金、社会保険、貯金、資産形成、転職について、国税庁・日本年金機構・厚生労働省などの一次情報を確認して解説しています。

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