「iDeCoは2026年12月からどう変わる?会社員は月いくらまで・節税額はいくら?」の記事のアイキャッチ画像

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情報確認日:2026年10月27日(2026年12月1日からの拠出限度額を厚生労働省・iDeCo公式サイトで確認)

「NISAはやっているけれど、iDeCoも始めたほうがいい?」「2026年12月から上限が増えるらしいけれど、自分はいくらまで積み立てられる?」。老後資金を考え始めると、制度の違いや“節税になる”という言葉だけでは判断しにくいものです。

先に結論

2026年12月1日からiDeCoの拠出限度額が引き上げられます。会社員などの第2号被保険者は企業年金等と合算して月6.2万円、自営業者などの第1号被保険者は国民年金基金等と合算して月7.5万円が上限になります。

ただし、上限まで入れることが正解とは限りません。iDeCoは掛金が全額所得控除になる一方、原則として60歳まで自由に引き出せないため、生活防衛資金を残したうえで「税負担の軽減」と「資金拘束」の両方を見ることが重要です。

2026年12月、iDeCoは何が変わる?

厚生労働省によると、2026年12月1日からiDeCo・企業型DC・国民年金基金の拠出限度額が引き上げられます。

特に会社員・公務員などの第2号被保険者は、勤務先の企業年金の有無による枠の違いを整理し、企業年金等と合計して月6.2万円という共通枠になります。

自営業者などの第1号被保険者は、iDeCoと国民年金基金等を合わせた上限が月6.8万円から7.5万円へ引き上げられます。

施行は2026年12月1日。
国民年金基金連合会は、2026年12月分(2027年1月引き落とし分)から新しい拠出限度額になると案内しています。掛金を増額したい人向けの変更手続きも案内されています。

現在と2026年12月以降の上限を比較

主な対象改正前2026年12月以降
自営業者など(第1号)月6.8万円
※国民年金基金等との合算
月7.5万円
※国民年金基金等との合算
企業年金がない会社員iDeCo月2.3万円企業年金等と合算して月6.2万円
企業年金がある会社員・公務員等原則iDeCo月2万円以内
※企業年金等との調整あり
企業年金等と合算して月6.2万円
会社員は全員がiDeCoへ6.2万円入れられる、という意味ではありません。
勤務先の企業型DCの事業主掛金やDB等の「他制度掛金相当額」がある場合、その分を6.2万円から差し引いてiDeCoの上限を計算します。勤務先の制度を先に確認してください。

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もう一つの変更:70歳になるまで掛金を出せるように

同じ2026年12月の改正で、加入できる年齢も引き上げられます。厚生労働省によると、国民年金の被保険者でなくなった後も、一定の要件を満たせば70歳になるまで掛金を拠出できるようになります。対象はiDeCoの加入者・運用指図者や、企業年金からiDeCoに資産を移す人などで、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受け取っていないことなどが条件です。

20〜30代にとっては先の話ですが、「60歳で掛金が終わる」という前提で老後の試算をしている場合は、積み立てられる期間が変わる可能性があります。受け取れるのは原則、60歳以降であることは変わりません。(2026年10月27日追記。出典:厚生労働省「2026年12月からiDeCoがパワーアップ!制度改正の3つのポイント」)

月1万・2万・3万円なら税負担はどのくらい変わる?

iDeCoの加入者本人が支払った掛金は、全額が「小規模企業共済等掛金控除」の対象です。つまり掛金そのものが所得から控除されるため、課税所得がある人は所得税・住民税の負担が軽くなる場合があります。

税負担の軽減額の目安 ≒ 年間掛金 ×(所得税の限界税率+住民税所得割の税率)

所得税は課税所得に応じて5%~45%の累進税率です。さらに復興特別所得税があるため、下表では所得税率に2.1%を上乗せした額と、住民税所得割10%を仮定して概算しています。

毎月の掛金年間掛金所得税5%の人所得税10%の人所得税20%の人
1万円12万円約1.8万円/年約2.4万円/年約3.7万円/年
2万円24万円約3.6万円/年約4.9万円/年約7.3万円/年
3万円36万円約5.4万円/年約7.3万円/年約11.0万円/年

たとえば毎月2万円なら年間掛金は24万円です。所得税率10%の人を上記の前提で概算すると、所得税・復興特別所得税と住民税を合わせて年間約4.9万円分、税負担が軽くなる計算例になります。

これは年収別の確定額ではありません。
所得税率は「年収」ではなく、給与所得控除や各種所得控除を差し引いた後の課税所得によって決まります。住民税にも控除差などがあるため、実際の軽減額は個人ごとに異なります。また、課税所得がない人は掛金の所得控除によるメリットを受けられません。

「NISAをやっているならiDeCoはいらない?」

NISAとiDeCoは、どちらか一方が必ず優れている制度ではありません。大きな違いはお金を使えるタイミングと税制です。

比較NISAiDeCo
主な目的幅広い資産形成老後資金づくり
掛金・購入額の所得控除なし掛金全額が所得控除
運用益制度内では非課税運用中は非課税
途中で使う売却して資金化可能原則60歳まで引き出せない
受取時売却益等は制度内で非課税受取方法に応じて課税関係あり。年金は公的年金等控除、一時金は退職所得控除の対象
「節税額だけ」でiDeCoを選ばない。
住宅購入、車、結婚、転職、病気など、60歳より前に使う可能性があるお金までiDeCoへ入れると、必要なときに引き出せません。近い将来に使うお金と老後専用のお金を分けて考える必要があります。

結局、iDeCoは月いくらにすればいい?

上限額から決めるのではなく、次の順番で考えると無理をしにくくなります。

  1. 生活費の現金を確保する
    急な出費に備える生活防衛資金を、投資とは別に確保します。
  2. 60歳前に使う予定のお金を分ける
    住宅・車・結婚・教育費など、近い将来の支出はiDeCoに入れないようにします。
  3. 毎月確実に残せる額を確認する
    「余ったら積み立てる」ではなく、収入と固定費から継続可能な額を出します。
  4. NISAとの配分を考える
    途中で使える資産も必要なら、NISA等とのバランスを取ります。
  5. 税負担の軽減額を確認して最終決定する
    所得控除のメリットは人によって異なるため、自分の課税所得で確認します。

月3万円余る場合の考え方

たとえば毎月3万円を資産形成に回せるとしても、「3万円全部iDeCo」が自動的な正解ではありません。

近い将来に使う可能性が高いならNISAや預貯金を厚めに、老後専用として確実に分けたいならiDeCoの比率を上げる、といった考え方ができます。

大事なのは、税金だけではなくいつ使うお金なのかを先に決めることです。

始める前に知っておきたい3つの注意点

1.原則60歳まで引き出せない

iDeCo公式サイトでは、老後の資産形成を目的とする制度のため、原則として60歳以降の受給年齢に到達するまで資産を引き出せないと案内しています。

2.運用結果は保証されない

iDeCoで投資信託などを選ぶ場合、将来受け取れる金額は運用成績によって変わります。元本が確保されていない商品もあります。

3.受け取るときにも税制を確認する

掛金が所得控除になる一方、受取時は受取方法に応じた課税関係があります。一時金なら退職所得控除、年金なら公的年金等控除の対象になるため、将来の退職金などとの関係も確認が必要です。

2026年12月改正に向けて今やること

すでにiDeCoを利用している人も、これから始める人も、まず勤務先の企業年金制度を確認しましょう。会社員の場合、改正後の自分のiDeCo上限は勤務先の企業年金等によって変わります。

そのうえで「上限まで入れられるか」ではなく、生活防衛資金と近い将来の支出を除いて、老後専用に毎月いくら固定できるかを確認します。

まとめ

2026年12月のiDeCo改正で、積み立てられる選択肢は広がります。しかし、上限が増えることと「上限まで入れるべき」は別です。

①勤務先の制度を確認 → ②生活防衛資金を確保 → ③60歳前に使うお金を分ける → ④NISAとの役割を分ける → ⑤自分の税負担の軽減額を確認、という順番で考えると判断しやすくなります。

参考・出典(2026年9月30日確認)

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。税負担の軽減額は簡易試算であり、実際の税額は所得・控除・居住地等によって異なります。投資商品には元本割れの可能性があります。

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松井証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第164号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会

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